2011年11月4日金曜日

大統領予備選挙候補決まる

   ベネズエラ次期大統領選挙は、2012年10月7日実施される。次期大統領の任期は2013~19年の6年間。1999年2月に就任して以来、再選を繰り返してきた現職のウーゴ・チャベス大統領は、施政連続20年を目指して出馬する。

   一方、14年ぶりの政権奪回を狙う野党勢力は、野党候補が乱立しては勝てないと、統一候補を指名することにしている。野党連合「民主連合会議(MUD)」は来年2月12日、予備選挙(統一候補を決める指名選挙)を実施するが、11月3日公示され、候補者が明らかになった。

   候補は、エンリケ・カプリレス(ミランダ州知事)、パブロ・ペレス(スリア州知事)、レオポルド・ロペス(元カラカス首都圏区長)ら、男性5人、女性1人の計6人だ。

   これに対し、現職として利益誘導政策などで有利な戦いを進めているチャベスは、政権党「ベネズエラ統一社会党(PSUV=ペエセウベ)」を総動員し、全国で集票作戦を展開中。「得票1000万票」(得票率70%)を目指している。

   野党予備選候補6人が決まった3日、余裕のチャベスは、選挙綱領として「2013~19年・国家社会主義計画」の概要を明らかにした。「ベネズエラ人民を資本主義文化から解放する教育」を重点政策として掲げている。

   今年6月、キューバのハバナで「野球のボール大の骨盤肉腫」の除去手術を受け、癌であることを告白したチャベスだが、同情が支持率を押し上げている。

(2011年11月4日 伊高浩昭)