2012年6月15日金曜日

アルゼンチン大統領が国連で訴える

▽▼▽アルゼンチンのクリスティーナ・フェルナンデス=デ・キルチネル(CFK)大統領は6月14日、国連非植民地委員会に、外相、野党議員を含む国会議員団、M(マルビーナス)戦争退役軍人らを伴って出席し、約1時間にわたって、M諸島領有権回復を求める亜国の立場を説明した。

▼大統領の発言趣旨: 彼ら英国人が「フォークランド」と呼ぶM諸島にF旗が掲げられているのを観て、私は恥を感じざるを得ない。ドイツが無条件降伏した5月8日にドイツ旗が英国旗の下に掲げられるのを観たら、ドイツ人とメルケル首相はどんな思いになるだろうか。8月15日ごとに米大統領政庁(ホワイトハウス)で米国旗の下に日本の旗が掲げられたら、日本人はどんな気持ちになるだろうか。

▽1982年のM戦争は、亜国軍事独裁政権が一方的に始めた戦(いくさ)だった。諸島は1833年年1月3日に英海軍によって奪われた。英本国から1万4000kmも離れた諸島が、どうして英領だと言えるのか。英政府は近年、諸島の軍事化強化を進めている。英政府は、わずか3000人程度の諸島住民とだけ話し合っている。その住民の70%だけが英国籍だ。我が亜国本土には諸島の英国人より数多く英国人が住んでいる。我々は諸島住民の国籍を変えようとは思わない。諸島の領有権回復を求めているだけだーー。

▼一方、英国のデイヴィド・キャメロン首相は戦勝記念日に際し、領有権交渉はしない、との従来の立場を強調した。また、「亜国による脅迫は効果がない。我々の諸島防衛の意志を過小評価してはならない」、「亜国大統領は諸島海域での漁船の操業を規制し、亜国・諸島間のチャーター航空便の運航を停止させ、いままた国連で議論を激化させている」と指摘した。