2012年8月22日水曜日

アムロ派が当選者認定を急がぬよう訴える

☆★☆7月1日のメキシコ大統領選挙で得票第2位になった野党・民主革命党(PRD)候補アンデレス=マヌエル・ロペス=オブラドール(通称AMLO=アムロ)を支持し、得票1位のエンリケ・ペニャ=ニエト候補(制度的革命党=PRI=プリ)の「当選」無効を主張するアムロ派幹部は8月21日、選挙裁判所に当選認定を軽はずみにしないよう申し入れた。

★選挙裁判所は、9月6日までに当選者を最終的に認定することになっている。だがPRDのヘスース・サンブラーノ党首らは、次期大統領就任日は12月1日で、時間がたっぷりあるため、認定期限を延長するよう訴えた。

☆アムロ派は、選挙戦でペニャ=ニエトおよびPRIが大掛かりな票の買収など不正を働いた、として選挙無効を主張してきた。買収資金には、麻薬資金が含まれている、とも指摘している。また、テレビや新聞がペニャ=ニエトに一方的に肩入れした事実を踏まえ、メディア偏向報道をも非難している。

★サンブラーノ党首らは、軽率に認定すれば好ましくない結果を招く、と述べ、アムロ派をはじめ選挙不正を告発している広範な市民層による騒乱が起きる可能性を示唆した。

【註:メキシコ大統領選挙の経緯については、月刊誌「ラティーナ」8月号(7月20日発行)掲載の、「ラ米乱反射連載第78回  腐敗宣伝と金権選挙で<恐竜PRI>政権甦る  またも勝利から見放された嘆きの左翼アムロ」参照。】