2012年9月25日火曜日

チリ政府紙「ラ・ナシオン」が閉刊


▼▼▼チリ政府の日刊紙「ラ・ナシオン」が9月24日閉刊され、同新聞社は解体されることになった。1917年に創刊されたが、95年で社史は幕を閉じた。

▼保守・右翼政権を率いるセバスティアン・ピニェーラ大統領は、以前からラ・ナシオンが野党連合「コンセルタシオン(協和)」の肩を持っていると非難していたが、就任後の2010年11月、新聞発行を停止させ、電子版だけを発行させてきた。

▼政府は、ラ・ナシオン社の株の69%を握っていた。24日臨時株主総会が開かれ、1時間の議論を経て、政府側の意思で閉刊と新聞社閉鎖が決まった。官房長官は、「政府紙は不要だ」と表明した。

▼ラ・ナシオン社は、官報も印刷・発行してきた。今後、官報だけは切り離されて発行されることになる。

▼新聞社閉鎖・解体で、労働者117人が職を失った。31%の民間株主と労働者は、法廷に閉刊・閉社決定の無効を求めて提訴した。チリ新聞記者協会もラ・ナシオン労組を支援している。

▼チリでは、1990年3月ピノチェー軍事独裁が終わり、キリスト教民主党(中道・保守)と社会党(中道左翼)を中心とする「協和」が4代大統領・計20年、政権を維持した。その後を受けて発足したピニェーラ現政権は、新自由主義政策を推進しており、ラ・ナシオン閉鎖も「小さな政府」化政策の一環だ。

▼政府は、公共放送は従来通り維持することにしている。