2013年1月23日水曜日

ラ米でも終末期医療めぐる麻生暴言広く報道さる


▼▼▼副総理兼財務相麻生太郎氏が1月21日、「社会保障国民会議」で終末期医療問題に関し、「さっさと死ねるようにしてもらうとか、いろんなことを考えないといけない」(朝日新聞報道)、「チューブの人間」、「政府のお金で生かされていると思うと、寝覚めが悪い(同報道趣旨)」などと暴言を吐いたニュースは世界で広く報じられた。多くの国で高齢化と医療が大きな問題となっているからだ。

▼富裕な家に生まれ、人生の苦労をほとんど経験したことのない者の傲慢で冷酷な発言だ。しかも首相経験者である。「失言」や「発言撤回」で済まされるものではない。政権の体質さえ疑われかねない恐るべき発言である。

▼ラ米でもアルゼンチン、チリ、ペルーなどで新聞、ラジオ、テレビが伝えた。スペインでも多くのメディアが一斉に報じた。発言の非人道性が衝撃だったからだろう。

▼首相に次ぐ地位にある者の暴言が、日本政府の品性と、選んだ日本人有権者の意識への疑問を国際社会に拡げたのは確かだろう。