2013年4月16日火曜日

N・マドゥーロVEN新大統領は19日就任へ


 ベネズエラ国家選挙理事会(CNE)は4月15日、ニコラース・マドゥーロ暫定大統領を次期大統領と認定した。マドゥーロは19日、国会での就任式に臨む。

 前日14日の選挙でのマドゥーロの勝利は得票差2ポイント以下の、薄氷を踏む思いの危ういものだった。原因は、社会・経済生活や政権党PSUV上層部に不満な底辺のチャベス主義有権者60万人もが、対立候補エンリケ・カプリレスになびいたため、と分析できる。

 PSUV上層部の間では、「底辺の離反」をはじめとする苦戦要因の調査開始と政策立て直しを求める声が高まっている。この動きは「マドゥーロ批判」に繋がる可能性もある。

 南米諸国連合(ウナスール)、ラ米諸国、ロシアなどからマドゥーロに祝電が続々届いている。19日の就任式がどのような規模になるかが注目される。

一方、米政府、米国の影響の強い米州諸国機構(OEA、本部ワシントン)、スペイン政府などは、票の数え直しを求めている。カプリレスの主張に沿った要求だが、ベネズエラは内政干渉としてはねつけた。

 カプリレスの勢力基盤ミランダ州のチャカオ市アルタミーラでは、若者たちによる暴動が起き、国家警備隊に鎮圧された。カラカスや、故チャベス大統領の故郷バリーナス州でも幾つかの不穏な動きが見られた。国軍は選挙結果尊重を逸早く表明し、全土で警戒態勢を取り続けている。