2013年5月24日金曜日

太平洋同盟(AP)が域内関税90%撤廃へ


 太平洋同盟(AP、智秘COL墨4ヵ国加盟)は5月23日、コロンビア(COL)カリ市で第7回首脳会議を開き、6月30日から域内関税障壁を90%撤廃することを決めた。

 会議はまた、加盟国間の査証廃止を決めた。オブザーバー国コスタ・リーカ(CR)の正式加盟も認めた。CRは22日COLと自由貿易条約(TLC)を結んだが、これをCR国会が批准した時点でCRAP加盟が実現する。

 会議は新規オブザーバー国として、エクアドール、パラグアイ、エル・サルバドール、オンドゥーラス、ラ・ドミニカーナ、ポルトガル、フランスを認めた。従来のオブザーバー国はCRのほか、ウルグアイ、パナマ、グアテマラ、カナダ、スペイン、豪州、乳国(ニュージーランド)、日本。

 首脳会議にはCRGUAの大統領、カナダとスペインの首相も出席した。GUAのオットー・ペレス=モリーナ大統領は、GUACRのように正式加盟国になりたい、と述べた。

 ペルーのオヤンタ・ウマーラ大統領は、「APは今や世界の最貧地域でなく、最も不平等な地域だ。APと加盟国政府の役割は富の拡大と福利の普遍化だ」と述べた。

 APは加盟国およびラ米オブザーバー国を合わせて13カ国となった。太平洋沿岸国でオブザーバーになっていないのはニカラグアだけ。ラ米でオブザーバー国になっていないのは、ニカラグアおよび、ブラジル、アルヘンティーナ、ボリビア、ベネズエラ、クーバ、ハイチの計7カ国だけだ。

 ブッシュ前米政権が05年実現に失敗した「米州自由貿易地域(ALCA=アルカ)」は、ラ米新自由主義の中心機構APによって実現しつつある、との見方がある。