2013年8月5日月曜日

ラ米左翼が米国の干渉・策謀を糾弾


 ラ米左翼・進歩主義勢力の緩やかな「インターナショナル」と言うべきフォロ・デ・サンパウロ(FSP、サンパウロフォーラム)の第19回会合が8月1~4日、「ラ米統合」を中心議題としてサンパウロ市で開かれた。域内の100を超える政党・団体から計600人の代表が出席した。

 最終宣言は4日、エクアドールのガブリエーラ・リバデネイラ国会議長が読み上げた。米国による内政干渉、スパイ活動などの策謀を糾弾し、「太平洋同盟」(AP)によるラ米およびメルコスールに対する分断工作を糾弾した。

 欧州4国によるボリビア大統領機事件、大国によるシリアとイランへの介入、ベネズエラ右翼のマドゥーロ政権不安定化工作、コロンビアのOTAN(NATO)加盟意思、米国の対キューバ経済封鎖をも糾弾した。

 ルセフ伯政権、マドゥーロ政権、コロンビア和平交渉、亜国によるマルビーナス領有権の主張を支持した。

 来年の第20回会合は、コチャバンバでの開催が決まった。

 ジウマ・ルセフ伯大統領は開会式でビデオ演説し、「FSPは並はずれた政治実験場であり、ラ米変革に思想的影響を及ぼした。メルコスール、ウナスール、CELACにはFSP章が刻印されている」と指摘した。

 ルイス・ルーラ前伯大統領は開会演説で、「ラ米左翼諸党は老朽化した。若い党員はどこにいるのだ? ラ米左翼は国際左翼の灯台に成りうるが、反省が先だ。人民との接点を失ってはならない。新しい左翼モデルを構築せねばならない」と強調した。3月に死去したウーゴ・チャベスVEN大統領を讃え、追悼した。

 VEN代表として出席したウーゴの実兄アダン・チャベスは、「ラ米左翼は社会主義か、もしくは野蛮か、選択すべきだ。第三の道などない」と述べ、穏健左翼を批判した。

 ボリビアのエボ・モラレス大統領は閉会演説し、「経済が不調だと、イデオロギーは何の役にも立たない。問題が生じる前に人民に動員をかけるべきだ。ラ米には社会主義を名乗りながら、そうでない政党がある。左翼政権諸国は分断工作に団結して対処すべく、メカニズモを作らねばならない。腐敗問題は厳しく取締まらねばならない」と訴えた。