2013年11月5日火曜日

詩人パブロ・ネルーダの死因、8日発表へ


 ノーベル文学賞詩人パブロ・ネルーダ(1904~73)が毒殺されたか否かを調査しているチリ内務省法医学当局は11月4日、調査関係者会議をサンティアゴで5~8日開催する、と発表した。結果は8日に公表される見込み。

 ネルーダは、ピノチェーらによる軍事クーデターでアジェンデ社会主義政権が崩壊した73年9月11日の12日後の23日、首都のサンタマリーア診療所で死亡した。翌日メキシコへ亡命する予定だった。

 側近だったマヌエル・アラア氏は、診療所で注射を打たれた後、容体が悪化したと証言。この証言に基づき4月8日、太平洋岸のイズラネグラの旧邸宅の庭の墓から遺体(遺骨)が発掘された。

 遺骨は、米北カロライナ大学と西ムルシア大学の法医学研究所で調査されてきた。20世紀世界史の大きな謎の一つであるネルーダの死の真相が8日に判明するかもしれない。

【参考:奇しくも日本時間8日発売の月刊誌『世界』(岩波書店)12月号に伊高執筆の「チリ軍事クーデターから40年」が掲載されます。ネルーダの死についても触れてあります。】