2013年11月15日金曜日

ジョアン・ゴラール元ブラジル大統領の遺体を調査へ


 ブラジルの故ジョアン・ゴラール大統領(任期1961~64)の遺体が11月13日、南リオグランヂ州サンボルジャの墓から発掘され、空軍機で14日ブラジリアに運ばれた。国家元首に対する栄誉礼をもって迎えられ、式典にはヂウマ・ルセフ大統領、ルーラ前大統領らが遺族とともに出席した。

 ゴラールは1964年の軍事クーデターで政権を追われ、ウルグアイに亡命した。73年アルゼンチン政権にフアン・ペロン将軍が大統領として復帰すると、ゴラールを亜国に招いた。

 だがペロン死後の76年3月、亜国で軍事クーデターが発生した。ゴラールは同年12月6日コリエンテス州メルセデス市で「心臓発作で死去」と発表された。

 しかし後に、ビデーラ亜国軍政と連携していたブラジルのエルネスト・ガイゼル軍政に毒殺された可能性が明るみに出た。このため遺族は2007年から、遺体を発掘し法医学調査をするよう政府に求めていた。

 軍政時代の人道犯罪を調査する「真実委員会」が12年、ゴラール問題で調査を開始し、遺体発掘にこぎつけた。

 遺族によると、死因調査が実施される。遺体は12月上旬、サンボルジャに戻されるという。