2013年11月9日土曜日

「ネルーダが毒殺された痕跡はない」と、法医学団発表


 ノーベル文学賞詩人パブロ・ネルーダ(1904~73)が毒殺されたか否かを調査してきた国際法医学調査団は11月8日サンティアゴで記者会見し、毒物の痕跡はなかった、と発表した。

 詩人は晩年、前立腺癌を患っていたが、その治療薬らしい化学物資の痕跡はあった、と明らかにした。

 ネルーダの側近で運転手だったマヌエル・アラヤ氏は、「ネルーダは注射された後、容体が悪化し、死亡した」と証言していた。ピノチェーらによる軍事クーデターの直後の死であり、メキシコに亡命する前日の死でもあったため、軍部による暗殺の疑いがもたれてきた。

アラヤ証言受けて内務省法医学局は今年4月8日、遺体(遺骨)を発掘し、米国とスペインの大学の法医学研究所で分析調査を続けてきた。