2013年12月18日水曜日

ALBAとペトロカリーベが「共同経済地域」(ZEC)設立決める


 米州ボリバリアーナ同盟(ALBA、9カ国加盟)と、ペトロカリーベ(カリブ連帯石油機構、17カ国)が、「共同経済地域」(ZEC)設立を決めた。

 両組織は12月17日カラカスで第2回合同首脳会議を開き、決定した。メルコスール(南部共同市場)にZEC参加を働きかけていく。

 ベネスエラは両組織の盟主であり、メルコスールの論番制議長国。ニコラース・マドゥーロ大統領は、12月8日の統一地方選挙勝利の勢いを駆って、ZEC実現に向け一歩を踏み出した。

 首脳会議は、ZEC構想を打ち出した故ウーゴ・チャベス大統領が眠る廟のある、カラカス丘陵地帯の旧モンターニャ砦で開かれた。会議場正面には、巨大なチャベスの写真が掲げられた。

 ZEC設立計画は、エクアドール(議長)、ベネスエラ、ニカラグア、ジャマイカ、ドミニカの5カ国で構成する委員会が推進する。

 首脳会議はまた、国連食糧農業機関(FAO)と協力して域内の貧困と飢餓を無くす事業を開始することも決めた。

 またALBA諸国は、サルバドール・アジェンデ保健学大学を創設することを決めた。大学本部はベネズエラに、他の8カ国に支部が設置される。

 首脳会議には、ベネスエラ、ボリビア、エクアドール、ニカラグア、ラ・ドミニカーナ(RD=ドミニカ共和国)、ハイチ、スリナムの大統領、ベリーズ首相、クーバ国家評議会第1副議長らが出席した。

 RDとハイチの大統領はロビー外交で、悪化している両国関係の打開を図るため、移民、通商、安全保障などで交渉を再開することを決めた。ベネスエラ大統領は仲介役を引き受けた。

[ALBA加盟国のボリビアとエクアドールを除く7カ国は、ペトロカリーベにも加盟している。]