2013年12月15日日曜日

ベネズエラ統一地方選挙で政権党勝利


 ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領の「安定度」を占う統一市長・市会議員選挙は12月8日実施されたが、選挙結果が13日おおむね明らかになった。

 国家選挙理事会(CNE)の発表では、政権党ベネスエラ統一社会党(PSUV)が242市長、野党連合「民主連合会議」(MUD)が75市長、残る18市長は、政権党系13、野党系5となった。

 市長選挙の総得票数は、PSUVを中心とする政権党連合「大愛国軸」(GPP)が522万票(49・2%)、MUD442万票(42・7%)。投票率は59%。

 マドゥーロは11月に授権法を得て、MUDが仕掛けた「経済戦争」に対し強権を発動し取り締まって来た。これがPSUVの求心力を強めた。政権は、ようやく「チャベス後」の時代に入った。

 一方、MUD指導者であるミランダ州知事エンリケ・カプリレスは、今選挙を「マドゥーロ信任の是非を問う国民投票」と位置付けていた。だが敗北に加え牙城ミランダ州内の市長を多く失い、野党連合指導者としての立場は弱まった。

 しかしMUDはカラカス首都圏、マラカイボなど重要都市で勝ち、総得票数が政権党連合より80万票少ないだけであり、勢力が大きく衰えたわけではない。