2014年10月13日月曜日

ボリビア大統領選挙は現職エボ・モラレスが圧勝で3選

 ボリビア大統領選挙が10月12日実施され、現職のエボ・モラレス(社会主義運動=MAS)が得票率60%で、予想通り3選を果たした。来年1月22日就任する。新任期は2020年1月までの5年間。

 現行の09年憲法は大統領の連続再選を1回だけ認めているが、エボは2025年まで政権に留まる意志を表明している。そのためには憲法当該条項の改正が必要であり、国会上下両院で3分の2の議席が必要になる。この日同時に実施された国会議員選挙ではMASが議席を増やしており、3分の2を超えるかが焦点。

 しかし、仮に3分の2に達しなくとも、改憲を国会多数決で採択し、国民投票にかければ改憲は成り立つ。MASは、有権者の62%を占める先住民族の支持を得ており、改憲は確実視されている。

 得票2位は、保守の実業家サムエル・ドリーア(民主連合=UD)25%、3位は保守の元暫定大統領ホルヘ・キローガ(キリスト教民主党=PDC)9%。他に2人の候補者がいる。

 エボは05年12月の大統領選挙で初当選し、06年石油・天然ガス産業を再国有化した。09年憲法で先住民優先の「他民族国家」を確立し、同年末の大統領選挙で2選された。

 激しい反米口調が持ち味だが、政治経済政策ともに極めて実利的だ。かつては政敵だったサンタクルース市の財界とも良好な関係を維持している。

 エボ3選は今月26日実施のブラジル大統領選挙決選およびウルグアイ大統領選挙で、それぞれの進歩主義候補に有利に作用するはずだ。