2014年10月25日土曜日

ブラジル大統領選挙決選は現職ヂウマ・ルセフ優勢

 ブラジル大統領選挙決選は10月26日実施される。23日から24日にかけて公表された最終支持率調査の結果は2対1で、現職ヂウマ・ルセフ大統領(労働者党=PT)が野党候補アエシオ・ネヴェス上院議員(ブラジル民社党=PSDB)を凌いでいる。

 フォーリャ・デ・サンパウロか紙はルセフ53%、ネヴェス47%、オ・エスタード・デ・サンパウロ紙はルセフ54%、ネヴェス46%で、いずれも大統領の勝利を予測している。

 一方、センサス社はネヴェス54・6%、ルセフ45・4%で、ネヴェス当選を予想している。

 10月5日の第1回投票で大統領とネヴェスは得票率が1、2位となり、決選に進出した。6日開始の選挙戦では、3位のマリーナ・シルヴァ候補のブラジル社会党(PSB)がべヴェス支持に回ったため、ネヴェスが2週間余り、リードしていた。

 ところが今週、サンパウロ市やサンパウロ州一帯で水不足が重大問題として浮上。PSB党員のサンパウロ州知事は水不足を遺憾とした。ネヴェスは中央政府に責任をなすりつけたが、ルセフ陣営から攻撃され、支持率を急激に落とした。

 第一回選挙前は、どの支持率調査でも、決選がルセフ対ネヴェスになった場合、ルセフの勝利を予測していた。結局、決選の2日目になって、本来の支持率に戻ったわけだ。

 中産層と貧困層は、新自由主義に社会政策を加味したPT政権を支持する。富裕層、中産上層、大企業、保守派は新自由主義復活を目指すネヴェスを支持している。