2015年1月3日土曜日

ブラジルがベネズエラの工業化に協力へ

 ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は1月2日ブラジリアで、ヂウマ・ルセフ伯大統領と会談し、工業化政策へのブラジルの協力約束を取り付けた。

 マドゥーロが記者団に明らかにしたところでは、2国間関係および両国が加盟する南部共同市場(メルコスール)の枠内で投資、工業化、技術、農業、食糧、製薬の分野で協力がなされる。

 ベネスエラは外貨収入の95%を原油に依存しているが、国際原油価格が1b=40米ドル台後半に落ちており、同60ドルで15年度歳出を組んだ政府は厳しい状況に追い込まれている。対外債務返済期限も目前に迫りつつある。

 マドゥーロは、産業多角化のため選別的な工業化を目指しており、ブラジルに資金と技術の参加を求めていた。

 ベネスエラとキューバは米州ボリバリアーナ同盟(ALBA)の創設国で、ALBAは昨年12月結成10周年を迎えた。だが先月の米玖国交正常化合意、今回の伯ベネスエラ協力合意を経て、左翼政治同盟ALBAの経済建設面での心もとなさが鮮明となった。