2015年1月30日金曜日

ベネズエラ国軍は治安出動時に銃器使用も辞さず

 ベネスエラ政府は、極右・保守勢力らによるグアリンバ(街頭暴力)開始1周年となる2月初旬が近付いているのに備え、国軍を治安出動させ、必要な場合、致死力のある銃器を使用させることを決めた。27日の官報に記載された。

 チャベス主義政権の打倒を狙う同勢力、米国などは連携して工作を続けてきた。昨年12月、対玖国交正常化合意に至った米国は、ベネスエラ政権孤立化と打倒に力を入れており、軍部の分断を図っている。昨年は軍部が団結を維持したためクーデターは起きなかったが、分断が進めばクーデターの可能性が膨らむ。反政府勢力と米国はそれを狙っている。

 故ウーゴ・チャベス大統領らの護衛長を務めた海軍少佐は米当局の計らいで米国に亡命し、「ディオスダード・カベージョ国会議長と麻薬組織との関係」を暴いている。これも分断工作の一環だが、国軍は29日、カベージョ議長支持を表明した。

 反政府勢力の画策が進む一方、ベネスエラ経済は国際原油価格下落などにより苦境にあり、ニコラース・マドゥーロ大統領は一昨年4月の就任以来、最も厳しい状況に直面している。