2015年2月12日木曜日

パラグアイ農民がカルテス大統領の辞任要求

 パラグアイ全農連(FNC)と農民党は2月10日、アスンシオンの国会前広場でオラシオ・カルテス大統領の辞任を求めて1万人集会を開いた。全国各地から4日間、徒歩や自動車で行進し、首都にこの日、到着した。

 パラグアイ人権連絡調整会議の統計では、ストロエスネル独裁が崩壊した1989年2月からカルテス現政権が発足し2013年8月までの間に農民運動の指導者および活動家が115人殺害されている。ほとんどの事件が解明されておらす、無処罰のまま終わっている。

 農民は、農民幹部殺害への無対処、大土地所有者優遇、大統領個人の統治者としての適性の問題から、大統領に辞任を求めた。

 一方、パラグアイ南部アルゼンチン国境のニェエンブクー県内で11日、パラグアイと亜国の遺骨調査団が会合した。亜国軍政時代に殺害され遺体を密かに埋葬された犠牲者の遺骨である可能性があるためだ。遺骨は同県内の工事現場で1月6日、工事関係者によって偶然発見された。

 亜国では3万2000人が殺害されたが、ストロエスネル独裁下でも425人が殺害もしくは強制失踪(抹殺)され、2万人以上が逮捕拷問され、2万814人が亡命を余儀なくされた。

 今回発見された遺骨は、亜国内で殺されたか、もしくはパラグアイで殺された亜国人のものである可能性があるとされている。軍政期には、「コンドル作戦」に基づき軍人同士が相互に国境線をまたいで暗殺、、強制失踪、遺体埋葬などを実行していた。