2015年12月22日火曜日

パナマ運河第3水路開通は来年前半の見通し

 パナマ運河第3水路の建設工事が遅れている。パナマ運河庁(ACP)は2016年1月15日の開通を予定していたが、開通は同年4~6月の第2・4半期になるもようだ。

 ACPのホルヘ・キハーノ長官は12月18日、第3水路太平洋岸の閘門の一つの上部に亀裂が見つかり、その修復工事が来年1月半ばまでかかると明らかにした。第3水路の通航試験は来年4月に予定され、その後6月までに、開通する運びという。

 工事はイタリア企業が率いる企業連合が2007年9月に開始、96%は終わっているという。その過程では工事資金不足で企業連合とACPが対立する事態があり、工期が遅れる原因となった。

 ACPは当初、現行運河開通100周年の2014年8月15日に第3水路の開通を予定していたが、再三延期され、今では「来年前半」となっている。

 一方、近隣のニカラグアでは「ニカラグア大運河」の建設工事が2014年12月から始まっている。その開通は2020年代前半になる模様だが、完成すれば第3水路を備えたパナマ運河の競争相手になると目されている。