2016年1月14日木曜日

ロンドンのエクアドル大使館内でJアサンジ氏尋問へ

 エクアドール(赤道国)のリカルド・パティーニョ外相は1月13日、ロンドンの同国大使館内でのスウェーデン当局による豪州人ジュリアン・アサンジ氏に対する尋問に赤政府は協力する、と明らかにした。

 アサンジは、米政府の外交文書をはじめ大量の機密文書を「ウィキリークス」で暴露、米当局から国際手配されている。2010年にスウェーデン滞在中、女性に対する2件の暴行事件の容疑者として告発されたが、同氏は12年、ロンドンの赤大使館に入り、後にコレア赤政権から政治亡命権を認められた。

 エクアドールとスウェーデンは昨年12月、赤大使館での尋問で合意した。大使館は赤法制下にあるため、尋問は赤法制に則って実施される。スウェーデン検察は検事総長をロンドンに派遣し尋問する予定だが、これをアサンジ本人が拒否した場合、代わって赤検察が尋問することになる。尋問の日程は未定。

 アサンジが2010年8月に犯したとされる「女性への性的暴行」事件は5年で時効になった可能性があると指摘されている。だがもう一つの「女性への暴行」事件は、スウェーデン当局が裁判手続きを取らなければ2020年に時効になるとされる。

 パティーニョ外相は、狭い大使館内に4年近く居住してきたアサンジ氏が「精神的障害」に苛まれていることにも触れた。